犬のしつけをしようと思ったら、トイレ、ハウス、噛みグセなど、どれからしつけを行えばいいのかわからない人も多いでしょう。
その中でもアイコンタクトは早い段階でしつけの基本として行いたいものの一つです。
一言で言うとアイコンタクトは全ての犬のしつけの基礎になる大事なもの。
なのでここではアイコンタクトについて解説していきます。
アイコンタクトの意味
アイコンタクトは目と目を合わせて見つめ合うということですが、これができるようになると、犬を事故やアクシデントなどから守ることができます。
また主従関係を築くためにもアイコンタクトはとても大切です。
普段散歩中に他の犬と出会った場合、犬同士で匂いを嗅ぎあったりします。
でもこの時、アイコンタクトは取りません。
それは、他人同士で、目と目を合わせるということは敵意を表していることになるからです。
しかし、群れで生活している犬の場合には、下位の犬は常にリーダーに注目して、リーダーの気持ちを読み取ろうとします。
つまりアイコンタクトは、上下関係をハッキリとさせるという意味もあるのです。
このような犬の本能や習性という部分が根本にあることを意識してアイコンタクトのしつけをしていくことで、愛犬とのコミュニケーションはスムーズになっていきます。
アイコンタクトのしつけの仕方
アイコンタクトはまず「名前を呼ばれたら振り向く」ができるようにしていきます。
なので、子犬をお家に迎えたらまず名前を決めてあげましょう。
初めはできなくて当たり前です。
呼んでも反応がなかったとしても、大きな声を出したり、怒ったりしないようにしましょう。
もし、このようなことで犬が恐いと感じてしまうと「名前を呼ばれる=いやなことがある」と覚えてしまうこともあります。
そうなるとアイコンタクトのトレーニングだけでなく他のしつけも難しくなってしまいます。
また、ダラダラと続けるのもいけません。
子犬が飽きてしまわないように、目安として1回を5分以内にして、それを1日2〜3回行うようにしましょう。
「名前を決めて、愛犬が呼ばれて嫌じゃないように1回5分以内でトレーニングする」ということです。
屋外でのアイコンタクト・トレーニング
まずは家の中で行います。
子犬の名前を呼んで、振り向き、一瞬でもアイコンタクトができたら褒めてご褒美をあげます。
初めはすぐにご褒美をあげますが徐々にご褒美をあげる時間を遅くして、アイコンタクトをしている時間を伸ばしていきます。
この時に子犬が目をそらしてしまうようであれば、もう一度名前を呼び、ご褒美を持った手を飼い主さんの顎の位置に上げます。
そして、子犬の目線が上がったら、アイコンタクトをし直します。
目があったらご褒美をあげましょう。
ご褒美はおやつなどより、しっかり可愛がって上げるなどから始めるなど、犬にとってのご褒美を餌付けばかりにしないようにしていくのがおすすめです。
3秒、5秒、7秒という感じで10秒できればOKです。
これを繰り返すことで子犬は「名前を呼ばれる→アイコンタクトをする→いいことがある」というように理解していきます。
名前を呼んでアイコンタクトができるようになったら次のステップへ進みます。
子犬がおもちゃで遊んでいる時など、何かに気をとられている時に名前を呼んでみましょう。
そんな時でも振り向きアイコンタクトが取れればご褒美をあげて褒めてあげましょう。
これがご褒美がなくてもできるようになるまで繰り返します。
ご褒美はおやつ以外に褒めてあげる、可愛がってあげるなど、信頼関係を育てるやり方も織り交ぜていきましょう。
屋外でのアイコンタクト・トレーニング
家の中でできるようになったら次は外に出て練習します。
外は色々な音や他の人、犬もいます。
子犬にとっては気になるものばかりです。
そんな中でも名前を呼ばれてアイコンタクトができるようになることが、アイコンタクトのしつけのゴールです。
外に出ると嬉しくなってしまって、家ではできていたことが全くできないということもよくあります。
まずは犬と向かい合って座り、名前を呼んでアイコンタクトを取るということから始めましょう。
初めは周りが気になってそれでも難しいかもしれませんが、名前を呼んで一瞬でもアイコンタクトが取れればご褒美をあげるということから始めましょう。
アイコンタクトが取れない場合には口笛を吹くなどして注目させます。
名前を呼んでアイコンタクトができるようになったら、ご褒美をあげるまでの時間を長くしていきます。
10秒アイコンタクトができるようになればOKです。
これができるようになったら外で遊んでいる時、散歩中などにも名前を呼んでアイコンタクトが取れるかやってみましょう。
できないようならまた1つ前の段階に戻って練習するというのを繰り返します。
アイコンタクトは犬のしつけの基礎になります。
もちろん成犬になってからでもしつけは可能ですが、なるべく生後5か月ごろまでにはできるようにさせたいですね。