犬がする仕草といえば、しっぽを振ったり、においを嗅いだり、舐めたりなどなど。いろいろありますね。こういった犬の仕草には、実はその行動ひとつひとつに意味があり、犬の気持ちを現していたのです。
犬のしぐさと言えばカーミングシグナルが有名です。カーミングシグナルは犬が発するしぐさのシグナルで、ノルウェーのトゥーリッド・ルーガス氏によって提唱されました。calmは落ち着かせるなどの意味です。犬が相手に「落ち着いて」「嬉しい」「遊ぼう!」などのメッセージを相手に伝えるものがカーミングシグナルです。
このようにどんな気持ちのときにどんな仕草をするのか分かっていれば、より愛犬との生活が楽しくなります。ここでは代表的な犬の仕草についてご紹介します。
顔・首のしぐさの意味
首をかしげる犬のしぐさの意味
首をかしげる犬のしぐさの意味
犬が首をかしげるしぐさは、何か不安に思っていることや不思議がっている時。もしくは犬自身が気になった音を感じたときに、もっとよく音を拾おうとして耳の角度を変えているなどの意味が多いもの。例えば、散歩やご飯など、犬自身が覚えている好きな事柄に関する言葉を拾ったときなどは、この仕草をよく見せてくれることがあります。
犬があくびをする意味は?
犬があくびをする意味は?
犬があくびをするしぐさの意味は、不安・ストレス・緊張・不快・嫌だというサインです。緊張をほぐし、自分を落ち着かせるための仕草なのです。怒られている時などにあくびをして緊張を解こうとしているなどが日常では見られます。もちろん眠いときにもあくびをすることがあります。
自分の鼻・口周りを舐める
自分の鼻・口周りを舐める
不安や不快などを感じ、ストレスや落ち着かない状態にある犬が、自分の鼻や口周りを舐めるしぐさをすることが多いと言われています。愛犬がリラックスできるようにしてあげましょう。食べ物が口の周りに付いている場合も同じしぐさをするので、思い込まないようにしましょう。
犬が人の口元や顔をなめるしぐさの意味
犬が人の口元や顔をなめるしぐさの意味
この仕草には2つの意味があります。
1つ目はオオカミの名残で、自分より上位のオオカミに対する挨拶として口元を舐めていたからなのですが、この場合は飼い主さんへの愛情表現ですね。
2つ目は子犬が母犬に食べ物をねだるときに、母犬の顔を舐めてご飯をねだるという習性の名残です。
お腹が空いたよというサインかもしれませんね。
犬が舌を出しっぱなしにしている仕草の意味
犬が舌を出しっぱなしにしている仕草の意味
犬が舌を出しっぱなしにしている時は暑いという意味があります。逆に寒がっている時は小刻みに震えます。
犬が歯をむき出しにしている仕草の意味
犬が歯をむき出しにしている仕草の意味
歯をむき出している時や、ウーとうなっている時は、近づくと噛むぞ!と威嚇しています。これは誰でもわかりますね。
犬が遠吠えしている意味
犬が遠吠えしている意味
遠吠えしている時は自分の位置や存在をアピールしています。
犬が小さく鳴く意味
犬が小さく鳴く意味
クーンと小さい声で鳴いている時は寂しくてイジケテいる場合が多いでしょう。寝ながら吠える犬もいますが、寝言ですのでそっとしておくと良いでしょう。
犬が目を逸らす仕草の意味
目を逸らすときは関わりを持ちたくない時や喧嘩したくない時の仕草です。
体の動きでわかるしぐさ
犬を見ていると体でさまざまな表現をしています。これがどのような気持ちなのかをしぐさから知っていきましょう。
しっぽに関する仕草の意味は?
しっぽに関する仕草の意味は?
しっぽを振るしぐさの意味は大きく正反対に分かれます。しっぽを振っている=犬が喜んでいるとだけ覚えていると、意外とぜんぜん違う理解をしていることになる場合もあるので、犬がしっぽを振るしぐさの意味を知っていきましょう。
まず基本として犬がしっぽを振るのは興味を示しているという意味があります。さらに穏やかにしっぽを振っているのか、激しくしっぽを振っているのかなどでも違ってきます。
しっぽが上向き
しっぽを上むきに上げているしぐさの意味は、警戒しているときです。しっぽを激しく振るのは、犬の警戒心が強いことを表しています。当然小刻みに速くしっぽを振っていたら警戒心は大きいという意味になります。上向きにあげた状態でゆっくりしっぽを振る場合は、警戒心が低い状態を表しています。
しっぽが下向き
しっぽが下向きになっている時のしぐさの意味は不安を感じている・体調不良などの意味です。しっぽを下向きにして足の間に巻き込んでいる時のしぐさの意味は、非常に強い恐怖を感じているときです。
自分のしっぽを追いかけるしぐさの意味
自分のしっぽを追いかけるしぐさの意味
自分の尻尾を追いかけてクルクル回るという仕草の意味は、ストレスや退屈、運動不足や倦怠感などを解消しようとしている意味があります。ただし絶対ではありません。基本的には散歩を増やして運動量を増やしたり、遊びをして構ってあげるようにするなどでしっぽを追いかける事がなくなるケースがあります。
他の犬のお尻のにおいを嗅ぐしぐさの意味
他の犬のお尻のにおいを嗅ぐしぐさの意味
散歩中に他の犬のお尻のにおいを嗅ぎ始める事がありますが、これは犬の世界では「あいさつ」のようなものです。犬はお尻の周辺から犬特有のにおいを出しているので、そのにおいを嗅ぐことで、どういう相手なのか確認しているということです。
犬が自分の前足をなめるしぐさの意味
犬が自分の前足をなめるしぐさの意味
前足をペロペロ舐めている時は寂しさをアピールしていますが、人間の赤ちゃんが指をシャブリのと同じような無意味な場合もあるなど、よく観察して見る事が大切です。
また、犬が前足など体の一部を執拗に舐めているのは、不安・退屈・ストレスを感じているときに見られます。このような仕草が見られたら「退屈だなあ。かまって欲しいなあ。」と思っているのかもしれません。気分転換にお散歩に連れて行ってあげるのもいいですね。この仕草を確認した場合は、何が不安やストレスの原因となっているのかを考えてあげるといいかもしれません。
犬が身震いするしぐさの意味
犬が身震いするしぐさの意味
犬が濡れているわけでもないのに水気を飛ばすような身震いするしぐさの意味は「拒否」の気持ちを表しています。しつけやトレーニングの最中に、何度も身震いをするようならストレスが強いというサインかもしれません。一旦休憩を取ってあげましょう。
猫の伸びのようなしぐさ
猫の伸びのようなしぐさ
猫の伸びのように前足と上半身を低くし機嫌が良さそうな状態は遊びたがっているしぐさです。
仰向けになってお腹を見せる犬のしぐさの意味
仰向けになってお腹を見せる犬のしぐさの意味
仰向けになってお腹を見せる仕草は相手に服従、降参を示す意味です。お腹は動物にとって最も弱い部分です。そこを相手にさらけ出すという行為は、服従していることを表しています。犬が寝ているときに仰向けになっている姿も見られますが、これは飼い主に対して大きな信頼や安心を感じているからこそ見せてくれる仕草だといえます。
犬の仕草 注意点
犬の仕草に関しては、あくまで絶対というものはありません。言葉ほど正確ではない事を覚えておきましょう。しぐさを見て決めつけるのではなく、確率的に多いという解釈が良いでしょう。
人の心も犬の心も、表面に出てきたものを読み取ることで、上手くコミュニケーションが取れるようになります。そのポイントとなるものが仕草や表情なので、適切に読み取っていくと愛犬と仲良く慣れます。
そのように考えながら参考にしてください。