ドーベルマン
ドーベルマンの歴史
ドーベルマンは、ドイツ原産の犬種で、1890年ごろにカール・フリードリヒ・ルイス・ドーベルマン氏によって作り出されました。
ドーベルマン氏は、家々を回り税金徴収の仕事をしていたので、現金を持ち歩くという仕事上、常に強盗などの危険が伴いました。
そのため自分の身を守る警護のために、警備犬として作り出したのです。
この犬の勇壮な姿はすぐに話題となり、その賢さとたくましさから、1910年にはドイツで警察犬として採用され、第一次世界大戦では軍用犬としても活躍していました。
日本でも1930年ごろには軍用犬として大量に輸入していたようです。
ドーベルマンの特徴
オスは体高が68~72センチ、体重は40〜45キロ。
メスは体高が63~68センチ、体重は29〜35キロです。
寿命は10〜13年です。
被毛の色はブラック、ブラウン、ブルー、イザベラに赤錆の斑があります。
稀少ですがブルーもあります。
「ヨーロピアンタイプ」と「アメリカンタイプ」の2つタイプがあり、ヨーロピアンタイプは、がっしりとした筋肉質な体つきをしていていう、大型で使役犬として高い能力を認められています。
アメリカンタイプはショードッグや家庭犬として改良されているので、ヨーロピアンタイプに比べると小ぶりで人懐っこく育てやすいと言われています。
現在はヨーロピアンタイプの頭数がかなり少なくなっていて、混血タイプが増えているようです。
ドーベルマンの性格
見た目から怖そうなので危険なイメージがありますが、実は飼い主に忠実で、人懐っこく甘えん坊な性格をしています。
しかし、飼い主に対して強い忠誠心がある反面、他の人や犬に対してはとても警戒心が強く、縄張り意識も高いため、攻撃的な一面もあります。
番犬には最適ですが、飼育する場合にはきちんとした訓練や飼育する環境を整えることが大切です。
ドーベルマンの運動
活発な犬なので、毎日の散歩は欠かせません。
1日2回1時間程度が目安です。
ドッグランなどで思いっきり走らせてあげると喜びます。
また普段ジョギングができない場合には自転車の引き運動もいいでしょう。
運動量が足りないとストレスがたまってしまいます。
ドーベルマンの手入れ
大型犬ですが、室内飼いが基本です。
フローリングなどの滑る床は股関節脱臼を起こしやすいのでマットを敷いてあげましょう。
被毛が短いので普段の手入れは簡単です。
運動後汚れが気になる場合には固く絞ったタオルで全身を拭いてあげましょう。
ブラッシングはスリッカーブラシや獣毛ブラシを使ってできれば毎日行いましょう。
換毛期はブラッシングと一緒にコーミングを行い、死毛を取り除きます。
ドーベルマンの病気
胃捻転、肥大性心筋症、股関節形成不全などの病気になりやすいと言われています。
ドーベルマンは胸が深いことから胃捻転になりやすい犬種です。
胃捻転は、突然発症し、最悪の場合数時間で死亡してしまう怖い病気です。
大型犬に多く、遺伝的な要因も考えられますが、食事の時に空気を大量に含んでしまったり、水をがぶがぶと飲んでしまったりすることで発症してしまうこともあるそうです。
また食後は最低でも30分は走り回ったり激しい遊びをしないようにさせましょう。
心臓に関わる病気を起こしやすい犬種だと言われています。
特に肥大性心筋症などを起こしやすいので、シニア期に入ったら心エコー検査などを受けておくと良いでしょう。
股関節形成不全は遺伝性疾患で先天的に太腿の骨と骨盤を結合する股関節に異常が見られる病気です。