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犬の拾い食いを防止するしつけ

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散歩中に拾い食いを止めさせるトレーニング

散歩中の落ちているものを拾い食いしてしまうのはとても危険です。落ちているものは犬にとって有害になるものも多く、誤って食べてしまうことで命に関わる事態になることもあるのです。

犬の拾い食いを防止するしつけについて解説していきます。

犬の拾い食いは危険なのでやめさせよう

犬の拾い食いはとても危険です。

犬の拾い食いを防止するためには、飼い主の指示で、犬が気になっていた対象物から目を逸らすこと。

または匂いを嗅ぐのをやめることができるようにするのが目標です。

犬が拾い食いするリスク

犬の散歩中、落ちているものをクンクンしたり、パクッと咥えてしまう問題。

これは家の中でも飼い主がポロっと落としたものを食べてしまうことも同様です。

人間にとっては何ともない食べ物でも犬にとっては猛毒になってしまう物もあるので要注意。例えば下記のようなものです。

  • チョコレート
  • キシリトール入りのガム
  • ネギ、ぶどう、アボカドなど

うちの犬はぶどう(マスカット)食べて下痢し、脱水症状で半日入院しています。

また、人間用のものは犬にとっては塩分が濃すぎるため体によくありません。

このように犬の拾い食いは危険な行為なので、犬の命を守るためにもきちんとしつけをしておきたいところです。

犬の拾い食い防止のための室内トレーニング

それでは拾い食いを防止するためのしつけの解説に入ります。まずは室内でのトレーニングからです。

STEP1. 用意するものとコマンド

用意するものはおやつです。犬が好きなおやつを用意しましょう。2種類用意してください。

コマンドは、リーブイット、ドントタッチ、ノータッチ、おあずけ、はなせなど色々あります。

飼い主さんが使いやすいもので良いですが、家族で統一させましょう。

STEP2. 家の中でトレーニング

次にリードを付けて短めに持ちます。

これは床に落ちたおやつに向かって行こうとする犬を止めるためです。

犬が別の部屋にいる時に、床におやつをおきます。

そしてポケットには違う種類のおやつを持っていてください。このとき床に置くおやつよりもポケットにあるおやつの方が犬の好きなものになるようにしましょう。

犬にリードを付けておやつを床に置いた部屋に入ります。

おやつの近くを通ります。犬がおやつに気付いて行こうとしたらリードをしっかり持って届かないようにします。このとき力強く引っ張ったりしないでください。

犬が行こうとしても飼い主は決して動いてはいけません。しばらくして届かないことに気付くと犬は諦めて飼い主のところに戻るでしょう。

戻ってくるところで決めておいたコマンドを言い、褒め言葉をかけてポケットに用意していたおやつをあげてください。

これを繰り返すことで、コマンドと拾い食いをしなかったら飼い主さんがもっと好きなおやつをくれると覚えます。

  1. 次は部屋の中に複数のおやつを置き、リードを付けたままウロウロと歩き回る
  2. おやつに興味を示したら「リーブイット」「ドントタッチ」など決めておいたコマンドで、拾い食いをしないか見る
  3. 拾い食いをしなかったら褒め言葉をかけて持っていたおやつをあげる

STEP3. リードなしでやってみる

リードを付けてできるようになったらリードを外してできるようにトレーニングをしましょう。

これはリードなしで飼い主の指示を守り、拾い食いをしようとするのをやめさせる意図があります。

  1. STEP2と同じように部屋の床におやつを置き、犬がおやつに近寄って行ったら決めて置いたコマンドを言う
  2. 犬がおやつに近寄るのをやめて飼い主に注目したら褒め言葉をかけてポケットに入れておいたおやつをあげる
  3. もし、コマンドに反応せず拾い食いをしてしまったときは、もう一度リードを付けてトレーニングをやり直す

STEP4. 外でトレーニングをする

家の中でリードなしでできるようになったら散歩中の想定で外でトレーニングをしていきます。人通りが多い場所や他の犬がいる場所では、犬の気が散ってトレーニングがうまく行えないので、自宅の庭や人通りが少ない時間帯、場所で行うようにしましょう。

リードは短めに持ちます。最初におとりになるおやつを数個落としておきます。散歩の時のように歩いておとりのおやつの近くに行ってみましょう。犬がおやつに気付いて近付こうとしたときに「リーブイット」「ドントタッチ」など決めておいたコマンドを言ってみましょう。犬がおやつのところに行くのを止めて飼い主さんの方へ集中したら褒め言葉をかけて持っていたおやつをあげます。

もしコマンドに反応せず落ちているおやつの方へ行ってしまったらリードをしっかり持って近づけないようにしましょう。近づけないとわかると犬は行こうとするのを止めます。そうしたら褒め言葉をかけて持っていたおやつをあげましょう。

これを繰り返しトレーニングします。

STEP5. ご褒美の回数を減らして行く

最終的にはご褒美がなくてもできるようにしたいので、スムーズにできるようになってきたらご褒美をあげる回数を2回に1回、3回に1回と徐々に減らしていきます。

拾い食いを止めさせるトレーニングの時にしてはいけないのは

1、リードを引っ張る
2、叩く、怒る、睨みつける

犬が拾い食いをしようとおやつに向かった時に行かせないように力強くリードを引っ張るのはいけません。首に負担がかかって怪我をする恐れがありますし、あまりに力が強すぎると目が飛び出てしまうこともあるそうです。

犬のしつけは怒って行うものではありません。叩いたり、睨みつけたり、怒ったりという行為は、犬との信頼関係を崩す恐れがあります。信頼関係がなくなってしまうと、拾い食いのしつけだけでなく、その他のしつけも難しくなります。

落ちている食べ物は腐っている可能性もありますし、食べ物だったとしても犬にとっては有害になるものもあります。

他にも拾い食いの癖がある犬が誤って食べてしまうものにはタバコの吸殻、鳥など小動物の死骸、猫や鳥の糞、除草剤、殺虫剤などがあります。

拾い食いはとても危険な行動なので子犬のうちからしっかりとしつけをしておく必要があります。もうすでに拾い食いの癖がついてしまっている場合には、しっかりとトレーニングをして止めさせるようにしましょう。

STEP1、道におやつをおいてトレーニング

人通りの少ない時間や場所を選んで行うようにしましょう。
犬と歩く前におやつを数個おいておきます。ポケットにもおやつを持っておいてください。

リードは短く持ちます。犬が拾い食いをしようとした時に、コントロールするためです。

犬は飼い主さんのすぐ横を歩くくらいのリードの長さで歩きます。おやつの近くを通って犬が拾い食いをしに行こうとしたらリードをしっかりと持って行かないようにします。その時に「ダメ」「ノー」などいけないということがわかる言葉を言います。

犬が拾い食いをしに行くのを止めたらもう一度歩き始めます。再びおやつの近くを通り、行こうとしたら止めさせるのを繰り返します。

5回程度行ったら飼い主さんは持っていたおやつをあげましょう。これを繰り返し行います。

すると次第に犬は拾い食いはいけないことで、食べ物は飼い主さんがくれる覚えます。

拾い食いを止めさせるトレーニング

拾い食いを止めさせるためには「拾い食いをしたら嫌なことが起きる」「拾い食いをしなかったらいいことが起きる」ということを理解させることが必要です。

犬は拾い食いをして嫌なことが起きると分かれば拾い食いはしなくなりますし、いいことが起こる行動が分かればその行動が増えます。

この方法は拾い食いを止めさせるトレーニング以外でも使うことができます。

犬にとってのいいことには例えば
・褒められる
・遊んでもらえる
・おやつがもらえる
・撫でてもらえる
などがあります。

犬にとっての悪いことには例えば
・怒られる
・痛み
・飼い主さんに相手にしてもらえない
などがあります。

STEP1、おやつを用意する

拾い食い防止のトレーニングにはおやつを使います。2種類用意して、1つは普通のもの、もう1つは犬の大好きな特別なおやつにしましょう。

STEP2、リードを付ける

拾い食いを止めさせるトレーニングでは、落ちているものに近づけないようにリードを引っ張ることがあります。普通の首輪だと引っ張った時に首輪から首が抜けてしまうことがあるので、リードと首輪はしつけ用のものを選ぶようにしましょう。

しつけ用のリードにはフルチェーンとハーフチョークがあります。
フルチェーンは引っ張るとギュッと絞まりすぎてしまうことがあります。苦しいので効果は高いですが、首が絞まりすぎてしまうので、絞めた後はすぐに緩めるなど使う時には注意が必要です。ドッグトレーナーの元で使い方の指導を受けてから使う方が安心です。

ハーフチョークは首輪部分の半分がチェーンになっているので、絞まりすぎるということは起きにくいです。

STEP3、おやつを使ってトレーニング

リードは短めに持ちます。飼い主さんの横をピタッとついて歩けるくらいにしましょう。

歩いている時にわざとおやつを落とします。このおやつは普通のおやつにします。手には特別なおやつを握っておきましょう。

地面に落ちているおやつの側を通ります。犬が気付いて近付こうとしたら手に握った特別なおやつを犬の鼻先に近づけます。この時手は握ったままで食べられないようにしましょう。

犬が手に握ったおやつに興味を持ってクンクンしながら落ちたおやつを通り過ぎられたら、褒め言葉をかけて手に握ったおやつをあげましょう。もし、地面に落ちたおやつの方に行こうとしたらリードを引っ張って「ダメ」「いけない」と言って注意しましょう。

これを何度も繰り返します。そうすると「犬は落ちていたものを拾いに行こうとしたらリードを引っ張られて痛いし、怒られる」と覚えます。これは犬にとって嫌なことです。そのため、拾い食いをするのはいけないことと覚えます。

一方「拾い食いをしなかった時には飼い主さんが大好きなおやつをくれて褒めてくれる」これは犬にとっていいことです。これで拾いはしないようになります。

できるようになってきたら徐々にご褒美のおやつの回数を減らしていきましょう。「ダメ」「いけない」という飼い主さんの言葉だけで、落ちているものから離れられるようになるのが目標です。

拾い食いを止めさせるトレーニング

STEP1、ハーフチョークと短いリードを使う

しつけをする時にはハーフチョークを使います。首輪部分の半分がチェーン、半分が普通の首輪になっています。グッと引っ張った時に首輪が絞られますが、半分は普通の首輪なので絞まりすぎることはありません。リードは短いものを使用します。50cm程度のものです。

STEP2、散歩に行く

散歩に行くと色々な物が落ちています。匂いを嗅ぎに行くこともあるでしょう。その時にリードをグッと引っ張って「いけない」と言います。首が絞まるので犬は行くのを止めます。その時に撫でて褒めてあげましょう。

繰り返し行うことで、落ちているものに近付こうとしたら引っ張られると理解するので、近づかなくなります。気になりながらも通りすぎることができた時には撫でてしっかりと褒めてあげましょう。
犬の爪切り嫌いを克服させたい時には



こちらにしつけについて一番大切なことを書いたので、ぜひ一度読んでみてください↓

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